バス整備士不足深刻化
投稿日:2023.12.11
人材確保必死に
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◆さて、先日、広島県内のバス会社が整備士不足に直面し、運行の維持に危機感を強めていると発表されました。
厳しい仕事という印象や整備士の認知度の低さから、求人募集をかけているにもかかわらず「ギリギリの状態」と訴える。
◆県内の養成施設の卒業生は、この15年ほどで半減。
◆各社は高校生の新卒採用にも次々と乗り出しており、バスの将来を担う人材の確保に懸命になっています。
広島バス(広島市中区)の整備士は、今年6月に入社。
先輩社員とペアを組んで定期点検などを担っているといいます。
「部品が重くて大変だが、仕事は楽しい」とやりがいを感じる。
広バスに整備士が入るのは3年ぶりとのこと。
広バスの整備士は16名。
定期点検や車検に加え、エンジントラブルなどの臨時修理も舞い込むため、20人体制が良いとしています。
整備課の課長は「運行はギリギリの状態、自社で整備できる施設があるのに、外注せざるを得ない仕事もある」と説明。
◆中国運輸局によると、2022年度の広島県の整備士養成施設の卒業生は447名と08年度から半減し、
中国地方5県では1299名で3割余り減。
◆バス会社からは「求人を出しても人が集まらず、入社試験が開けない」と悲鳴が上がっています。
背景には仕事の印象や認知度の低さ、若者の車離れがあるとみられる。
某大学校の担当者は「整備士という職業を知らない高校生もいる。学校に出向き仕事を紹介している」と話します。
各社はそれぞれ対策に乗り出しています。
◆広バスは10月、運転手や整備士の新入社員に一律20万円を祝い金として支給する制度を始めた。
当初は年末までの期間限定でしたが、延長も検討している模様。
◆4月からは、整備士の資格がなくても採用試験を受けられるように設けました。
◆広交本社(西区)も、整備を担うグループ会社の新生サービスセンター(同)で、来春卒業する高校生の採用を始めています。
採用向けのパンフレットも初めて作り、普通科の卒業生でも会社が費用を負担して整備士の資格を取れる制度を載せてアピール。
人事部次長は「専門学校の生徒が減り、人材確保が難しくなっている。広交グループである安心感と安定感をアピールする」と心中を明かしました。
◆日々、日常生活の中で移動手段として欠かせないバス、安全運行の一翼を担う整備士。
消耗品の交換時期や整備のポイントを見極めるには現場での経験が欠かせないのが必至。
広バスの課長は「一人前の整備士になるには2、3年かかる。高齢化で技術を教える世代も減っている」と語っています。
整備のノウハウを次の世代につないでいくためにも、若手の採用が欠かせません。
〈↓画像:中国新聞デジタル 引用〉